TOP > 社長コラムTOP > Vol.5 コットンパワーコーヒーフィルターの開発コンセプト
社長コラム
Vol.5
コットンパワーコーヒーフィルターの開発コンセプト
① ペーパーフィルターの登場
レギュラーコーヒーの抽出は、現在ペーパードリップ方式が最も多く使われています。家庭用コーヒー市場とオフィスコーヒー市場については、そのほとんどがペーパードリップ式です。また飲食やサービス業などの業務用市場で使われる大型のドリップマシーンを始め、カフェや喫茶店のハンドドリップに至るまで、ペーパードリップが最もポピュラーな抽出方法になります。
歴史を遡ってコーヒー飲用史を振り返れば、コーヒー豆を砕き、煮出して飲んだことから始まります。偶発的な飲用の起源には上澄み液を飲むコーヒーでしたが、いつしか濾過して飲むコーヒーが開発されて徐々に広まっていきました。濾すには濾過機能を有する何らかのフィルターが必要です。網や布など様々な素材や形状のフィルターが登場するのですが、ペーパーフィルターの登場により、コーヒー市場が急速に拡大する条件が整いました。ペーパーフィルターと専用のコーヒー器具を使えば、誰でも手軽に、美味しいコーヒーが抽出できるようになったのです。
② コーヒー市場の広がり
日本のレギュラーコーヒー市場が最盛期15万店ともいわれる喫茶店に支えられていた時代は、サイフォンと並んで、ネルドリップやペーパードリップのコーヒー専門店が軒を並べていました。次いで大型のコーヒーマシーンを導入した外食産業の登場と目覚ましい成長があり、それに続いて、当初は企業内の福利厚生目的で登場したオフィスコーヒーサービスの急速な普及によって、コーヒー市場が急速に拡大してきました。こうした新しい市場のコーヒーのほとんどはペーパードリップ方式のコーヒーマシーンで提供されるのですが、かかる場所でコーヒーに親しみ始めた多くの人々によって、家庭内にレギュラーコーヒーが浸透していったのです。個人で楽しむ一杯から、イベントやコンベンションの数千杯規模に至るまで、あらゆるニーズに対応するコーヒーサービスは、ペーパーフィルターの存在に支えられた感があります。まさにコーヒービジネスの土台をしっかりと支える存在なのです。
こうしてみると、最初にペーパーフィルターを考案したメリタ婦人の功績は、もっと評価されてしかるべきかも知れません。家庭で美味しいコーヒーを飲ませてあげたいという熱意から誕生したペーパーフィルターは、今年で96才になります。
③コーヒー市場とペーパーフィルターの現状
現在では家電店を始めとして、スーパーやホームセンターの店頭には多種多様のコーヒーメーカーが並んでいます。一家に一台とも言われるこれら家庭用コーヒーメーカーは、そのほとんどがペーパードリップ方式です。普及するにつれて家庭でのペーパーフィルター消費量が増大するのですから、国内外製品入り乱れての販売競争になるのは自然の流れです。そして当然の帰結ですが、ペーパーフィルターは乱売商品となり、店頭の価格低下に歯止めがかかりません。100円ショップを始めとして、スーパーやホームセンターの店頭では、有力ブランドのエコフィルターが1枚1円に近い価格で売られています。ノーブランド品や輸入品の一部にはギリギリまで紙を薄くした結果、耳がなければ開かないペーパーまで登場しています。断裁の圧力でくっついてしまった薄いペーパーに、苛々した経験を持つ方も多いのではないでしょうか。しっかりした紙質と厚みのあるペーパーフィルターは、チャック部を交互に折れば自然に口が開くものです。過去にコーヒー専門店で使われていた業務用のペーパーフィルターがそうでした。ペーパードリップの簡便性は追求しても、目的のために一定品質を維持するのは当然だったのです。
ところでこうして価格が安くなる背景の一つには、ペーパーによる味の違いに感心が薄いコーヒー業界や消費者の存在があります。長い間の高度成長で、大量生産と大量販売のシステムがコーヒー市場の拡大を支えていたのですから、消費者が入手できる商品の多くはロングライフコーヒーでした。焙煎日から1年以上の賞味期限をもつコーヒーの登場は、包装技術とパッケージの進歩に支えられたのですが、全国どこでもレギュラーコーヒーが手に入るメリットを提供しました。長い間家庭用コーヒー市場をリードしてきた大手コーヒー会社の規模の優位性がそのまま販売力となった時代です。その市場が飽和し始めると、切り口を変えた商品が登場します。週間焙煎コーヒーや月間焙煎コーヒーという鮮度を看板にする商品です。こうして鮮度が美味しさのキーワードとなり、最近では、生豆の品質からカップまでのトレサビリティがキーワードになりつつあります。急激な進化ですが、実にあっという間の出来事です。こうして確実にグレードアップしていくコーヒー市場の中にあって、ペーパーフィルターは一人蚊帳の外の感があります。もとより様々な抽出方法が提案され、それぞれのコーヒーに適した方法で楽しむことが大切でしょう。カフェグッズでは最もポピュラーなペーパードリップを美味しくしたいと願っています。
④ペーパーフィルターが売れない
ペーパーフィルターを供給面でみますと、市場の拡大を捉えて中小製紙メーカーが新たに参入を始めました。抄紙方法がペーパータオルとあまり変らないのですから、設備は至る所にあります。当時中小製紙メーカーの主力製品であるトイレタリー(ティッシュペーパー・トイレットロール・ペーパータオル等)市場は、大手製紙メーカーのブランド製品が浸透する中で、彼等のシェアがどんどん低下していました。そこでコーヒーペーパーでもやってみようかという一部の参入企業が、価格破壊を仕掛けて登場することになります。コーヒー市場向けのブランドや販売ネットワークが無いのですから、大手流通業や家庭用品メーカーへの仕掛けになります。こうしてノーブランドや多くのOEMペーパーフィルターが登場し、圧倒的なロープライスで市場のシェアを奪っていきます。追いかけるようにブランドメーカーが新商品の投入による価格対応をしていく中で、価格の下落が続きました。コーヒー用品コーナーから家庭用品コーナーへの棚替えが一気に進行したのです。いつしかコーヒー専門店や挽売店でペーパーフィルターがあまり売れなくなります。コーヒー豆を買ったお客様が、ペーパーフィルターは買い物に行く頻度の多いスーパーで購入するのです。こうしてコーヒー器具の中で唯一売れていた筈のペーパーフィルターが売れなくなりました。省みればブランド商品と低価格商品との違いを充分に検証し、消費者に適切な啓蒙がされないまま、価格破壊の波に溺れたように思えてなりません。
⑤環境問題とペーパーフィルター
最近では環境意識の高まりを受けて、挙って無漂白や非木材パルプの製品開発が進んでいますが、反面でペーパー本来の使命である、コーヒーを美味しく抽出することへの拘りがあまり話題になっておりません。実際、無漂白パルプ製品には、木材に含まれるリグニン*の臭いが強く残り、コーヒーの味や香りに悪影響を及ぼすものがあります。茶色い無漂白(未晒しクラフト)紙袋に鼻を突っ込むとツーンとくる刺激臭がありますが、あれがリグニンの臭いです。ペーパードリップコーヒーでツーンとくる嫌な味は、多くの場合ペーパーから溶出したリグニンが影響しています。
ペーパーなんて何でも同じと思う前に、一度試していただきたいのです。同じ状態で抽出して、同時並行で飲み比べを行います。また冷めてからも飲み比べてください。冷めると更に強く感じられます。
姿形があまり違わなくても、実際には雲泥の差ということはよくある話の一つですが、ペーパーフィルターもその点では同じです。フィルターの役を果さない素通り状態のペーパーがあったり、紙臭くてコーヒーの香りを妨げたり、さらにはリグニンが溶けだしてツーンと嫌な辛みを感じるものがあります。コーヒーから出るエグミや雑味とは明らかに異なる味です。
*リグニンとは 木材の繊維どうしをくっつける接着剤の役目を果している物質です。木材には広葉樹で20%、針葉樹で30%ほどリグニンを含むのですが、薬品によるパルプ化で多くは溶解されるのものの残留は避けられません。特に無漂白パルプ製品には強い傾向がみられます。
⑥コットンリンターパルプ**の採用
こうした市場の中でカフェグッズでは、シンプルなペーパードリップ方式を継承しながら、紙の臭いのないフィルター原紙の開発に取り組みました。同時にコーヒー専門店のネルドリップコーヒーの味に、何とか近づけたいと考えました。その答えは美濃の茶花亭しょうはん・森昌美社長から相談をいただいた、コットンリンターパルプと木材パルプの混抄にありました。
コットンリンターパルプとは、綿花の花の中心にある種子の産毛(コットンリンター)を集めて抄造した紙で、話題の非木材紙の一つです。もともと高級便箋用紙やカード用紙に古くから使われ、また繊維原料にも利用されていました。最近、大手製紙会社の「コットンフィール」というティッシュペーパーのブランドをよく耳にします。紙質がソフトで、風を感じる素晴らしいネーミングに感心しているのですが、これもコットンリンターパルプ製品です。カフェグッズがコーヒーフィルターとして着目したコットンリンターパルプが、高級ティッシュペーパーとして消費者の身近な存在になっています。
コットンリンターパルプに、上質な木材パルプをバランス良く混抄した原紙がこうして誕生しました。環境への配慮から使われる非木材パルプを、単に増量剤として用いるのではなく、コーヒーを美味しくするためという目的を叶えるために採用しました。加えて酸素漂白と無漂白の木材パルプをブレンドしたのです。この構成に辿り着くまで、当初のコットンリンター+漂白パルプから、更に+無漂白パルプを投入した製品化に至るまで、試作とモニター作業を繰り返しました。その結果、コットンパワーコーヒーフィルターは、非木材パルプと無漂白パルプの構成が過半という環境良品に行き着いたのです。特徴でもある自然な生成りの色合いはその原料構成から生まれました。これはカフェグッズが決定したオリジナルの原紙レシピーですが、開発にご協力をいただきましたプロの方々のご意見に導かれました。更に独自の抄紙方法とクレープ加工技術に支えられて、画期的なコーヒーフィルター原紙「コッター」が完成したのです。
コットンリンターパルプの吸着力と独特の深いクレープにより、微粉の補足率が向上した結果、「口当たり円やか」・「コクがあり」・「透明感のある」コーヒーという、モニター結果を多数いただきました。更にネルドリップコーヒーの味わいに最も近いペーパーフィルターとのお言葉も頂戴いたしました。

**コットンリンターパルプ
下記のURLに、コットンリンターパルプが詳しく紹介されています
株式会社アイハラ貿易部様 http://www.cottonpaper.jp/cottonpaper/
日本製紙ケミカル株式会社様 http://www.npchem.co.jp/company/news/news_01.html
日清紡績株式会社家庭紙製品様 http://www.nisshinbo.co.jp/cottonfeel/detail01.html
⑦コーヒーの美味しさを広めたい
喫茶低迷期からコーヒーショップの台頭を経て、シアトル系などエスプレッソカフェの急激な出店で、コーヒー市場の拡大が続いています。またSCAJの誕生や、コーヒー商工組合連合会の危機意識から誕生したコーヒー鑑定士検定制度のスタートなど、品質に対する評価基準確立の動きが始まっています。
一方で熱心なコーヒー会社や自家焙煎店では、高品質生豆の安定仕入れにチャレンジする動きが活溌です。産地国のオークションやコンペディションに参加する日本のコーヒー関係者も多く、今や国内コーヒー市場の階層は大きく広がりました。美味しさのためにコーヒーを造り、美味しさのためにコーヒーを淹れ、美味しいコーヒーを楽しむ構造が揺るぎないものになりつつあります。そうした動きに刺激を受けながら、コットンパワーコーヒーフィルターを開発いたしました。コーヒーの味をペーパーで壊すことがないようにと思い、コーヒーの美味しさ体験を多くの方に重ねていただきたいと願い、お届けいたします。
またコーヒー専門店で評判の良い、円錐形ドリッパーのコーノ式がありますが、この名門ペーパーフィルターに最近コットンペーパータイプが発売されました。この原紙には、カフェグッズが開発した「コッター原紙」をご採用いただいたのですが、品質に対する高い評価に感謝しております。
カフェグッズでは、ペーパードリップをされているコーヒー専門店から、イベントにオフィスやご家庭まで、あらゆる場所のコーヒーを美味しくしたいと考えています。そのためにペーパーフィルター1枚まで大切にしていただきたいと思うのです。
販売事例のご紹介
コットンパワーコーヒーフィルターを販売いただいておりますコーヒー豆挽売店様の例ですが、定期的にコーヒー教室をしています。ご家庭でコーヒーを楽しむ基本として、必ずペーパードリップ講習が行われます。その時にペーパーフィルターの違いによる試飲を行っています。新鮮なコーヒー豆でも、使用するペーパーによって味が違うことは驚きですし、美味しいコーヒーを楽しむために、高品質のコーヒーとペーパーの組み合わせの大切さをご理解いただけます。挽売店の店頭ではお客様との対話が効果的です。店員の方の商品知識も向上しますし、お客様の興味も高まります。お店が自信を持ってお勧めした商品はお客様の多くが試してくださるようです。そして次回には納得した表情でリピーターになっています。
また販売の契機として、創業祭や開店記念セールなどのイベントと結びつけることで、強力な販促ができます。大きなセールでは景品を付けるか、セール価格の割引またはコーヒー豆を増量する例がありますが、カフェグッズでは景品用や販促用に10枚パック(2~4カップ用)を準備しています。これは東急ハンズさんなどの要望で商品化したのですが、化粧箱に入って100円売りの商品です。もちろん中の商品は10枚入OP無地パックで、ヘッダーがありますので、ラベル貼りなどのニーズにも対応できます。この商品を今年3月の創業セールで3000パック配り、以降の販売に生かした例があります。そのコーヒー豆挽売店では、従来のペーパーフィルターを逆転して、コットンパワーコーヒーフィルターが6割を超える販売シェアを占めています。どちらも1パックは60枚入です。
オリジナルコットンパワーフィルターのお薦め
カフェグッズではショップブランドによる差別化をお薦めしています。そのためコットンパワーコーヒーフィルターは、少ロットからオリジナル商品が提供できます。
1.既製デザイン台紙にオリジナルシールを貼付する(最も少ないロットです)
・各サイズ300パック(シール枚数300枚)からご注文いただけます。
・多色印刷が可能ですが、インクジェット方式のため特色指定は出来ません。
・写真画像は使えません。
・シールは製品納品時にお買上げいただきます。
・納期は約2週間でお届けいたします。
2.オリジナルデザインで台紙を印刷する(中間ロットになります)
・各サイズとも印刷ロットは5千枚、一回の加工ロットは1000パックになります。
・台紙はコート紙にオンデマンド印刷のため製版代はかかりません。
・写真や画像が入る場合は、別途フィルム代が必要です。
・カラー(色数)が増える毎に台紙価格が上がります。
・台紙ロット5千枚は最初に一括でお買上げいただきます。
・台紙は1年間に限って工場での保管が可能です。
・初回納期は約1ケ月必要です。
3.オリジナルデザインでフィルム(OP又はOP/CP袋)に印刷する。
・フィルムロットは2面付けで2000mです。
・袋の仕上りロットは13500~17000枚となります。
・一回の加工ロットは1000パックです。
・フィルムはグラビア印刷です。色が増す毎に製版代と袋価格が上がります。
・袋代は製版代を含めて最初に一括でお買上げいただきます。
・袋は2年間に限って工場での保管が可能です。
・初回納期は約1。5~2ヶ月必要です。
あとがき
コットンパワーコーヒーフィルターの開発に際し、貴重なご意見とご協力をいただきました各社様に、深く感謝申し上げます。
また繰り返してモニター調査にご協力いただきました皆様に、心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
開発にご協力いただきました方々・・・(順不同で失礼いたします)


株式会社珈房サッポロ珈琲館・伊藤栄一様
株式会社宮越屋珈琲・宮越陽一様
有限会社ネルソンコーヒー・里館薫様
有限会社大日本コーヒー・白土秀夫様
株式会社サザコーヒー・鈴木太郎様・梁田保様
ユナイテッドコーヒー研究所・柄沢和雄様
株式会社アラビカコーヒー・高村巌様
シーシーエスコーヒー株式会社・服部卓也様・香ノ木潤治様
キャラバンサライ株式会社・西岡憲蔵様・社員の皆様
株式会社トーホー・松野敦様・コーヒー部の皆様、六甲アイランド工場の皆様
上島珈琲貿易株式会社・上島淳史様
有限会社ばんこく珈琲・赤木隆様
株式会社ワールドコーヒー・中島猛様
有限会社オハラ珈琲美学・小原博様
株式会社ワールドコーヒー商会・檜垣克己様
株式会社珈琲舎のだ・野田光彦様


以下にコットンパワーコーヒーフィルターをご推奨いただきました、各社様のホームページアドレスを紹介させていただきます(順不同)


① 株式会社トルマリン・コーヒー・ジャパン様
http://www.turmalincoffee.com/reshipi.htm
コットンパワーコーヒーフィルターで淹れる
② 珈琲豆屋 be happy様
http://be-happy.cocolog-nifty.com/index/2004/03/post_4.html
コットンパワーペーパーフィルター
③ コーヒー豆工房・澤田様
http://www33.ocn.ne.jp/̃moca/main00.html
紙フィルターの抽出に満足出来ない方にお勧め !!
④ 有限会社オハラ・珈琲美学様
http://www.coffee-bigaku.co.jp/news/news.html
画期的なペーパーフィルター
⑤ 株式会社フレッシュロースター珈琲問屋様
http://new.tonya.co.jp/Shelf/?PagePlace=3&ClassM=10&ClassS=3
ネルの風味に近い味わいを再現した本物志向のペーパーフィルター
株式会社様
https://secsvr.com/caravanserai.co.jp/shopping/filter/01.html
ネルドリップの美味しさを実現