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カフェレポート
ブルースカイコーヒー

「ブルースカイコーヒー」
東京都三鷹市井の頭4-1-1井の頭公園内
一昔前なら公園の中というと、流水を満たしたクーラーボックスにラムネやコーラを詰め込んでいた商売があった。暑さに茹りながら、堪らずにに小銭をにぎって並んだ記憶がかすかに残っている。その延長線上には、祭りや縁日の屋台で、飲み物や食べ物にワクワクした記憶が重なり合い、また高速道路のサービスエリアの飲み物も多くは店頭に並んだ天幕で求めていた。そうしたロケーションにもいつしか市中のチェーン店が進出するようになり、小奇麗で見慣れた看板に変貌してゆく。確かに変わりゆくのは世の常だが、変わらぬことは、乾いた身体に流しこむ冷たい飲み物のありがたさだったり、冷え切った身体に染み渡る、熱い飲み物のエネルギーだったりする。これは主に屋外での経験なのだが、正にその一例が井の頭公園の中に存在している。
しかしここは屋台ではない。テイクアウト専門のカウンターカフェなのだ。メニューは自慢のエスプレッソバリエーションとフレンチプレスのスペシャルティーコーヒー、それにチョコレートドリンク。ほんのリアルコールが漂うカルーアラテもある。ここ『ブルースカイコーヒー』の若いオーナー宮地氏が選んだマシーンはマルゾッコのLINEA-3。このLINEA-3はボイラー容量がコーヒー5.0㍑、スチーム11.0㍑と余裕の大きさで、このカフェには一見不釣合いにも見えるが、抽出もスチーミングも安定しているからという選択である。もちろんこれは3連フル稼動の話だがエスプレッソは最大600杯/時の能力がある。井の頭公園は四季折々に人気の公園だが、これならどのシーズンでも余裕でこなせるだろう。とすればどうしてしたたかな選択だ。
ブルースカイコーヒーのある井の頭公園は、永い歴史を有する公園である。今まできっと多くのお客様の歓びと感動を紡いできた筈だ。紙コップに浮かんだデザインカプチーノの絵柄に、また一つ小さな感動が始まっている。どこにいても美味しいコーヒーが楽しめる時代。若さとは飽くなき挑戦心に突き動かされることかも知れない。