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社長コラム
LIFE北参道

「LIFE 北参道」
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-30-9
TEL:03-5474-8204
「日本の食文化を豊かにするエスプレッソ」
そんな想いを込めてLIFE北参道は2010年5月6日にオープンした。珈琲を始め、素材に徹底的に拘った料理と日本酒やワインなどは、普通のカフェとは一線を画している感がある。小さなお店だがやろうとしていることは全てがプロフェッショナル。今回は特に「エスプレッソ」に注目して紹介していきたい。
「LIFE」はDEAN&DELUCA出身の田中さんが立ち上げESPRESSO MANAGERの片倉さんがサポートしているお店。田中さんは、D&D時代に季節のドリンクなどの開発を経験。様々なオリジナルレシピを作成していくうちに、自分が表現したいドリンクが徐々に見えてきたという。一方片倉さんはバーテンダーを10年経験して外苑前のカフェの店長へ。当時のエスプレッソがあまりにも問題が多くて抽出データの統計を取るようになった。様々なコーヒー豆を仕入れ、湯温、豆量、糖度を計測し、同じ設定の抽出を5~6回試し統計を取る。マシンはマルゾッコとチンバリ、グラインダーも3機種をそれぞれに試すという徹底ぶり。そうして自分なりの抽出ポイントを確立していったのである。そんなプロフェッショナルの二人が作り上げるLIFEには本物のドリンクや料理が揃う。
ラテアート
カウンター写真 またLIFEには他のお店では見られないスタイルがある。それは「エスプレッソ」。LIFEのエスプレッソには砂糖ではなく、ジャムが付く。日本人は食事で砂糖を摂取するため、砂糖の変わりにジャムを選んだ。なぜなら、日本食では食後にフルーツやシャーベットを取り、口の中をさっぱりさせる傾向があるため、ジャムがちょうど良かったのだ。このLIFEのエスプレッソは、透明感がありエグミがなく余韻が長く続く。コーヒー嫌いの方でも飲めるエスプレッソに仕上がっている。食事中に摂取する砂糖や、文化にまで目を向けて完成されたエスプレッソはその提供の仕方も工夫されている。是非ともお店で味わって頂きたい。
LIFEでは通常2台のグラインダーを使用している。1台はエスプレッソ用シングルオリジン。もう1台にはエスプレッソ以外のメニューに使用するLIFEブレンド。このLIFEブレンドは十数種類のシングルオリジンを1つ1つエスプレッソでセッティングをあわせ抽出し試した結果、グァテマラをベースにしてフレーバーを足すというイメージで作成されたもの。FMIさん、トーアコーヒーさんを加えた4人で何度も何度も試飲を重ねてエスプレッソが完成すると、次は牛乳選びに入る。エスプレッソ25gに常温の数種類牛乳を1種ずつ試し、何度も試飲。10ccずつ牛乳の量を変えて試飲を繰り返し、こうして150ccのカプチーノが完成した。コーヒーは全てスペシャルティコーヒーロースターのトーアコーヒーさんにお願いしている。 席の様子
店名の「LIFE」とは、自分たちのLIFEワークであり、来店して頂くお客様の日常であって欲しい。コーヒーだけでも、食事だけでも、夜のお酒だけでも、あらゆるシーンに来店して頂きたい。そんな思いからつけられた店名である。片倉さんは10年間のバーテンダー時代に極めたシェーカーを現在は封印。シェーカーを使用するドリンクそのものに非日常を感じていた中で、日常をコンセプトに掲げるLIFEには合わないと判断したとのこと。ここにも拘りの一面をのぞかせる。

「素材を楽しむ」と表現される、良い素材を使用してシンプルに提供するスタイルが、アットホームなLIFEを更に居心地の良い空間に仕上げている。カウンターに座り、様々な素材や料理やお酒の話を聞きながら飲む食後のコーヒーは、人を愛おしむようにシンプルでやさしい一杯である。(T.KOBAYASHI)