TOP > カフェレポートTOP > Vol.23 株式会社徳山コーヒーボーイ(前編)
社長コラム

「株式会社徳山コーヒーボーイ(前編)」
〒745-0002山口県周南市二番町2-9
http://www.coffeeboy.co.jp/
  佇まいという言葉が好きだ。そこに存在することの滑らかさ。こつこつと刻まれた時間の営み。
ただ一杯のコーヒーのために積み上げられた情熱。そうしたカフェや珈琲店がここかしこにあることを、カフェグッズは知っています。今号では山口県周南市の徳山コーヒーボーイさんを訪問しました。

  徳山コーヒーボーイは山口県周南市に本社を置くコーヒー会社である。豆類や雑穀を商う事業であったが、コーヒーとの関わりは1961年に開店した海辺の喫茶店「ナギサ」から始まる。当時、コーヒーはハイカラな存在であった。それから半世紀余り、その事業はコーヒーの卸業や形ばかりの直売店の出店とは異なり、地元に密着したCafe & Beans の複合ショップを5店舗展開する実力派の珈琲会社に成長を遂げる。安易な店舗展開を佳しとせずに、1店1店考え抜いた店造りを図り、ようやくここまで歩を進めてきた。その5店がステレオタイプに陥らなかったのが、社長である河内山氏の理念なのか、働くスタッフの意識なのか、それとも店に集まり来る人々の熱気なのか、いずれ知りたいと思っている。
  確か2006年4月に始まった取り引きは、一度もお会いしないままで推移してきた。大変恐縮な話なのだが、河内山氏と直接お会いしたのは2012年春と極めて遅い。氏が山口店のリニューアルに際して、上京した折りにご来社いただいたのだが、申し訳なさで一杯である。せめてはコーヒーボーイさんのカフェとお客様の笑顔をサポートさせていただきたいと思う。
  撮影された写真は驚きの連続だった。最初に訪れたのは山口店。思いのままにリニューアルされたスタイル。それは黒壁に浮かんでいるcoffeeboyのサインに象徴された潔さだろうか。「私達はここでコーヒーを淹れています」。最新のカフェスタイルのこの店は、シアトルやポートランドのダウンタウンそのままの佇まいでそこにあった。  次いで話題のなぎさ店へ。こうした有り様は復刻ビジネスと称される事が多いのだが、そんな言葉ではとても言い表せない存在感に圧倒される。歴史的建造物として県の登録有形文化財である旧日下醫院。その中に喫茶店として入るなぎさ店は、先代の手になる海辺の喫茶店の名をいただいたものだ。あるがままの佇まいを変えることなく、居心地の佳い喫茶店に生まれ変わった。レトロと言えば観光資源と誤解されかねないが、ここに観光客の姿は多くはない。敢えて地元の珈琲好きな老若男女のための喫茶店である。多分海辺のなぎさ店がそうであったように。駆け足の訪問のため、時間が足りないのがとにかく惜しい。
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